カルシウム
カルシウムは骨格の主要な構成要素であり、体内のカルシウムの99%は骨に含まれています。そしてカルシウムは健康な神経と筋肉の維持にも欠かせません。
1日に必要なカルシウムの摂取量
年齢によって必要とされるカルシウムの摂取量は大きく異なります。
10代は骨が急速に成長するため、より多くのカルシウムが必要とされています。また、高齢者では体内でカルシウムを吸収する能力が低下するため、より多くのカルシウムを摂取することが勧められています。
ただし、国によって推奨されるカルシウム摂取量が異なります。ここで紹介する推奨量はアメリカ合衆国の国立医学アカデミー (NAM) によるカルシウム推奨量です。
年齢 |
カルシウム1日摂取推奨量 (mg / 日) |
0-6 か月未満 |
200 |
6-12 か月未満 |
260 |
1-3 歳 |
700 |
4-8 歳 |
1000 |
9-13 歳 |
1300 |
14-18 歳 |
1300 |
19-50 歳 |
1000 |
51-70 歳 |
女性 1200 男性 1000 |
70歳以上 |
1200 |
カルシウムを多く含む食品を摂っていますか?
私たちの体は体内でカルシウムを合成することはできませんが、カルシウムを含む食品の種類は多く、こうした食品を摂取することで補うことができます。
牛乳およびその他の乳製品 (ヨーグルト、チーズ等) は手軽に摂る事のできるカルシウムを多く含む食品です。
乳製品は、カルシウムの他に骨の健康に重要なタンパク質や各種微量栄養素の優れた供給源でもあります。 カルシウムを含む食品には次のようなものがあります。
緑黄色野菜
ブロッコリー、ケール、チンゲン菜
いくつかの果物類
オレンジ、あんず、乾燥イチジク
ナッツ類
アーモンド、くるみ、チアシード
魚の缶詰
骨ごと食べられる魚 (鰯)、鯖、鮭
豆腐
木綿豆腐には絹ごし豆腐に比べてより多くのカルシウムが含まれています。
カルシウム強化タイプのパンやシリアル、フルーツジュース、豆乳、および一部のブランドのミネラルウォーターにもカルシウムが豊富に含まれています。
乳糖不耐症の場合について
牛乳の中に含まれる乳糖 (ラクトース) を消化吸収するための分解消化酵素ラクターゼの分泌不足により、消化不良や腹部の不快感、腹痛などの症状が出やすい場合を乳糖不耐症といいますが、その場合でも摂取できる乳製品があ市販されています。乳糖をあらかじめ分解・除去してあるタイプの牛乳やヨーグルト、一部のハードタイプのチーズ等は一般的に乳糖不耐症の人でも摂取できるとされています。乳酸菌と共に消化酵素であるラクターゼを配合した錠剤も市販されており、乳製品を摂取するときに一緒に摂るとよいでしょう。
乳糖不耐症の方、または乳製品を完全に摂らない食事パターン(ビーガン食を実践している場合など)は、乳製品以外の食品またはサプリメントを摂って十分なカルシウム量を摂取できるベストな方法について医師や栄養士に相談してみましょう。
カルシウムのサプリメントについて
一般的に、カルシウムを豊富に含む食品を多く使ったバランスの取れた食事を摂ることで、体が1日に必要とするカルシウム量を満たすことができます。しかし、食事から十分なカルシウムを摂取できない場合や、骨粗鬆症を患っている場合には、サプリメントによるカルシウム補給を勧められることがあります。 サプリメントによるカルシウム補給について.