その他のビタミン類・栄養素
骨の健康維持や強化にはカルシウムやタンパク質、ビタミンD以外にも必要な栄養素が数多くあります。
野菜や果物を取り入れたバランスの良い食事を摂る事により、骨の健康に必要な多くのビタミン類やミネラル類を摂取することができます。代表例をいくつかご紹介します。
ビタミンK
ビタミンKは骨の石灰化を促し骨密度を上げるのに役立ちます。ビタミンKを多く食品としてはほうれん草、キャベツ等の葉物野菜、プルーン、レバーや一部のチーズ、大豆製品が挙げられます。
間食にプルーンを取り入れてみましょう。ビタミンKの豊富な供給源です。
マグネシウム
マグネシウムは骨の石灰化を正常化させる働きがあります。マグネシウムの体内吸収は年齢と共に減少するため、特に高齢者においては必要量のマグネシウムの摂取を心がける事が大切です。主なマグネシウム供給源は緑色野菜、葉物野菜、豆類、ナッツやシード類、未精製の穀物や魚などです。
約50 g のアーモンドを摂る事で1日のマグネシウム必要量の最大40%をカバーする事ができます (同時にカルシウムも補う事ができます)。
亜鉛
亜鉛を含む食品には赤身肉、全粒穀物、レンズ豆等の豆類などがあります。
特にひよこ豆は亜鉛を豊富に含む食物で積極的に摂ることがお勧めです!
カロテノイド
野菜や果物の中にはカロテノイドと呼ばれるビタミンAの前駆体を含むものがあります。カロテノイドは骨の健康改善に関連しており、葉物野菜、人参、かぼちゃ、パプリカ、マンゴー、パパイヤ、アプリコット等に含まれます。
生の人参 50 g には1日推奨量に相当するカロテノイドが含まれています。
ビタミンB12
ビタミンB12は骨を作る細胞 (骨芽細胞) に作用します。主な供給源は肉、魚、乳製品、ビタミン強化タイプのシリアルなどです。ベジタリアン (肉や乳製品を食べない) の方や胃バイパス手術を受けた方、胃腸障害のある場合、消化吸収に問題がある場合はサプリメントでの摂取を勧められることも多くあります。特に胃バイパス手術後のビタミンB12の補給法として定期注射による補充が行われる場合があります。
骨の健康に悪影響を及ぼす可能性のある食品
カフェインや塩分は共にカルシウムの体外排出を促進させるため、摂取する量や頻度には十分注意する必要があります。
コーヒーやその他のカフェインを含む飲料を飲む場合は、カルシウムの補給を十分に行う必要があります。カフェイン 330 mg (コーヒー4杯分に相当) 以上を摂取する場合、カルシウムの過剰体外排出に繋がる可能性があり、骨粗鬆症による骨折のリスクが上昇すると言われています。
コーヒーにミルクを加えてカルシウム摂取を補ってみましょう。
アルコールは体のバランス維持に影響を与え、転倒やけがのリスクを高める可能性があります。例として、アメリカ合衆国の食生活ガイドラインでは、アルコール摂取量の目安として男性は1日2杯、女性は1日1杯までと定められています。
コーラ等の炭酸飲料が骨を脆くするという確かな証拠はありませんが、飲みすぎはよくありません。