丈夫な骨作りのための運動・エクササイズの基本知識

無理をせず、体の声に耳を傾けながら、安心して運動を続けていきましょう。

誰もが一度は "労力なくして得るものなし" という言葉を聞いたことがあるでしょう。確かに努力は報われますが、一方できちんと体の声に耳を傾けないと危険です。多くの筋肉損傷は間違ったトレーニングが原因で起こります。ここではトレーニング方法が間違っている可能性を示すサインとその症状の一例を紹介します。日々のトレーニングの合間には休息日を設け筋肉の回復を促す事が不可欠です。

運動後に感じる筋肉痛は、一般的に正常な反応です。ただし、痛みがすぐに現れるとは限らず、数時間後から1〜2日後にかけて現れることもあります。これは「遅発性筋肉痛」と呼ばれるもので、特に新しい運動を始めたときや強度が高い運動をした後に起こりやすい傾向があります。(「筋肉痛による"痛み" と鋭い痛みの違い」の項目を参照)。

運動中に鋭い痛みを感じたり、いつもと違う "違和感" がある場合は、いったん動作を止めて休憩をとりましょう。そのうえで、動きが正しくコントロールできているかを確認してください(詳しくは「動作のコントロール」の項目を参照)。 もし動作のコントロールが難しいと感じた場合は、無理をせず、より小さな動きに切り替えて体への負担を軽くしましょう。これらを試しても痛みが続く場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。

運動中に感じる症状や違和感の中には、医療的な対応が必要となる健康状態の兆候である場合があります。以下のような症状が現れた場合は、すぐに運動を中止し、医師に相談してください。

  • めまいや立ちくらみ、または気を失いそうな感覚がある場合
  • 胸の痛み、顎の痛み、または背中の上部・中部に痛みを感じる場合
  • 心臓がバタバタと羽ばたくように感じたり、速く不規則に打つような心拍を感じる場合
  • 呼吸が困難な場合
  • 吐き気がある場合
  • 震えや唇の痺れ、全身の脱力感などの症状が現れた場合 (特に糖尿病がある方は低血糖などの緊急性のある状態の可能性があるので注意が必要)